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戦前からの長い歴史をもったブランド　ビュイック　ロードマスター　中古車

ビュイックにおけるロードマスターというブランドネームは実に長い歴史を誇る。実は戦前の1936年から同社のトップモデルのブランドに長らく使われてきたもので1958年に一旦その役目を終える。ところが1991年にフルサイズのステーションワゴンのネーミングをして再度世に登場することになる。そして翌年ワゴンの後を追って登場したのがロードマスターのセダンである。ワゴンに比べると弱冠全長は短く5481mmで全幅も1984mmとモール一本分程度狭くなっている。シャシーはGMのBプラットフォームと呼ばれるもでカプリスやオールズモビルカスタムクルーザーなどと共用されていたものだ。エンジンはV8の5リッターをベースに5.8リッターモデルも登場した。このモデルはとにかくワゴンが先行して人気を得たもので追いかけで登場したセダンもワゴン人気にあやかってそこそこの販売を記録する事ができている。インパネまわりはワゴンに準じ、クラシカルなインパネはコラムシフトの4ATが装備され、おきまりのベンチシートがつけられていた。


とにかくこのロードマスターというクルマは、横幅だけで2m近いわけだからちょっとした大人なら横に寝る事もできるほどの広さで、巨大な居住空間を提供してくれた。車体はほとんど2トンあったが、アメリカ車特有の軽々としたステアリングでいとも簡単に巨漢を動かしていける気軽さが魅力であった。フロントシートに余裕で三人掛けできるのもアメ車らしい魅力である。セダンはリミテッドと呼ばれる豪華装備と標準グレードの2タイプが用意され、事実上GMでこのクルマが最後のフルサイズセダンとなった。乗り味も実にマイルドであり万人に好まれる走りを見せた。みかけは大きいがクリーンな印象を与えるエクステリアにはそれなりにファンが多く、96年に生産が中止されてからも日本では中古市場でこのクルマをもとめるファンが結構現れた。実際16年近くたった今でも中古車市場にはワゴンを中心ではあるもののセダンも探せばタマが残っている状態で、最後のフルサイズカーに対して愛着のある国内ユーザーが結構残っていることを示している。