これぞアメリカンフルサイズワゴン　ビュイック　ロードマスターワゴン　中古車

ビュイックブランドにとってロードマスターというネーミングは実に長い歴史を誇る。最初にこの名前をつけられたモデルが登場したのは実に1936年で、当時の技術を結集したトップモデルに与えられた由緒ある名前なのである。このネーミングは58年で一端消滅するが1991年にフルサイズのステーションワゴンの名称として突如復活することになる。ロードマスターはまずワゴンが市場に投入され、その後セダンがラインナップに加えられるという独特なプロセスをもっている。何より現車に接してみてびっくりするのはそのサイズだ。全長は5500mm、幅は2000mmジャスト。総重量は2110キロという巨漢である。これを5730ccのトルクフルなエンジンで走らせていく。エクステリアは側面にフェイクウッドのシートが張り巡らされ、ステーションワゴンであることと強烈に主張する。91年から96年までビュイックでV8エンジンを搭載していたのは後にも先にもこのロードマスターワゴンだけであり、94年モデルでは最大260馬力までアップしている。


独特なデザインのクラシカルなエクステリアにも増してぐっとくるのは広大なインテリア。これまたクラシカルにまとめられたベンチシートとコラムシフトは前席余裕の三人がけを可能しており、パワーシートは六段階に調節が可能となっている。115.9インチというホイールベースは当時のアメリカ車でもリンカーンのストレッチリムジンなどを除けば最大のサイズで、他社では絶対に味わうことのできないふんわりとした独特の乗り心地を提供してくれる。国内の狭い道では取り回しは大変そうではあるが、ゆったりとクルージングしたり海辺をサーフィンして回るのに使うのであれば、これほどマッチする乗り物もないだろう。国内にはまだまだこのクルマのファンも多いようで、探せばそれなりに中古車市場にはタマがある。ただ生産終了からすでに17年近くになっているので、出来る限り程度のいい一台を探されることをお奨めしたい。足回り系は腐食も進みやすいのでマフラーも含めて入念なチェックが必要だ。ロードマスターワゴンも結構専門に扱う店があるのでぜひ専門店にご相談されることをお勧めする。極上の一台でのクルージングを存分に楽しんでいただきたい。