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アメリカでの定番VIP御用達　リンカーン　タウンカー　中古車

リンカーンのタウンカーという名称は1959年にすでに同車のトップグレードとして使われていたが、独立したブランドとなったのは1981年のことだ。以来30年を経て、すでにタウンカーも3代目となっている。キャデラックやクライスラーの競合車がダウンサイジングとFF化を進めたが、このクルマだけは一貫してフレーム構造とFRのレイアウトを守り続けている。したがってクルマは三代変わったものの基本的なつくりや乗り味はまったく変わっていないといってもいいだろう。特にフレーム構造はボディとフレームを引き剥がしていかようにでもモディファイできるため、現在でも驚くほどストレッチさせたリムジンがこのクルマをベースにしてつくられており、アメリカではリモといえばこのクルマといってもいいほど市場を席捲している。最新モデルは4.6リッターのV8エンジンを搭載しており、標準サイズで5.5mあるこの車を大きなトルクで難なく動かしていく。基本的には革張りベンチシートの6名定員となるが、もちろんストレッチリムジンはもっと多くの定員をカバーするものもある。


このクルマの場合、ショーファー付で使うことが多いであろうから、運転席よりもリアシートの居住性のほうが重要になるのではないかと思うが、リアシートのクッションは比較的高く、見晴らしはよい。しかもバックレストごと前後できるのでかなり気分のいい空間を楽しむことができるだろう。残念ながら2011年8月をもって一旦生産は中止されている。したがってこのクルマを買うためにはどうしても中古車市場を覗いてみる必要があるというわけだ。国内で購入され利用されているクルマの殆どはカンパニーカーが多く、個人で利用しているケースはかなり限られるであろう。したがって距離を稼いでいる車も多いが、逆に毎日コンスタントに使っているということで機械としての調子やメインテナンスのよくできている車も多いことだろう。エコカーばやりの今日、この手のクルマに乗る機会もかなり限られつつあるが、駐車スペースに制限がないのであれば、一度は乗ってみても悪くは無い代物ではないだろうか。この先こうした車が登場してくる可能性は世界的に見てもかなり低いと思われる。