大好きなクリームパンを求めて石川県羽咋市を中古車で走る

どうしても好きなクリームパンがあるんです。その店でしか買いたくないんです。 一時期すごく人気が出て、他のところでも売ってるって言ううわさは聞いたことがあるんですけど、やっぱり本家本元で焼きたてのものを買う方が美味しさが秀でてるんですよね。 だから時々、石川県羽咋市をさっそうと中古車で走って、クリームパンのためだけにそのお店に馳せ参じてます。 よく行くんでお店の人にも顔を覚えられちゃったらしくて、この前、味見してって、他のお客さんがいない時にあんぱんひとつもらっちゃいました。 それも味が良くて、今度から他のも色々試してみようかなと思いましたね。 そこはクリームが懐かしい味なんですよ。 人によって好みはそれぞれなんでしょうけど、人気もあるみたいだから全体的に美味しい店ではあるんでしょうね。 なんというか、クリームが少しほろほろとした感じで、香りがあって、口の中でひんやりとした感じがあってからほろっと溶けるんです。 スーパーで売ってるようなやつだと、クリームが最初からピカピカしてるじゃないですか。あれじゃダメなんですよ。なんかプラスチックっぽく見えちゃって。 割った時に、こう、ほろほろって小さなかたまりみたいなのがくっつきあってるような感じがあるのがいいんです。 この前は思わずたくさん買ってしまったんで、翌日職場に持って行って配ったらやっぱり好評でした。 女の子なんて、これどこのですかって聞いてきたくらいですよ。 お店を教えたら遠くてびっくりしてましたけどね。 うまいものなんて、高ければいいわけじゃないんですよ。 簡単に手に入らないもので、食べると懐かしかったり楽しかったり、嬉しかったりする、プロセスも込み、記憶も込みで訴えてくれる物なら安い物だって充分な美食になりうるんですよね。 家の近くで何万も出してフランス料理食べたってそう有り難くはないのがその証拠ですよ。 あのパンを買うまでのドライブの道のりも、買ってほんのり暖かいときの手触りも、ぜんぶ味覚に直結してますからね。 なにひとつ無駄な行動じゃないわけです。